靴作りを学んだアレッサンドロ・ベルルッティがブランド「ベルルッティ」を設立したきっかけは、1895年の紳士靴工房を開いたことから始まります。何故、ベルルッティの靴が多くの一流デザイナーや世界中の人々を魅了したのでしょうか。(一流デザイナー=ジャン・コクトー/エディット・ピアフフ/アンディー・ウォーホル/イブ・サンローラン等々)それまでの紳士靴はブラック/マロン/ボルドーといった色に限定されていたのですが、ベルルッティは靴の色を選ぶことができるパティーヌという染色技術を開発したのです(1980年代)。
つまりパティーヌによって、紳士靴自体が唯一無二の芸術品に変貌を遂げたのです。例えばお客様に靴のカラーリストを見せて、お客様の個性/要望に応じてオリジナリティのある靴を仕上げていくわけです。ちなみにパティーヌによってできたカラーは、「カカオ/秋の葉/グリ煙草のブラック/サンテミリオン」といったカラーネーミングが付けれています。
このように唯一無二の紳士靴を創造し続けた結果、世界中の靴愛好家を虜にしてしまったのです。そしてついにはベルルッティの紳士靴を愛する人々によって、「クラブ・ベルルッティ」が結成されました(今でも定期的に開催されています)。またクラブ・ベルルッティでは、次の言葉がキーワードになっているのです。
「靴を磨きなさい。そして、人生を磨きなさい。」(ベルルッティの現デザイナー:オルガの言葉より)。靴は磨けば磨くほど美しさを増していく…これは人生にも当てはまる…。さらに進化を遂げるベルルッティは、2005年にレザー技術を応用しバッグも発表しました(ビジネス用バッグと旅行鞄)。
ベルルッティの紳士靴を数日間履くと、足にレザーがピッタリと馴染んできます。そのフィット感があるからこそ、「一度でもベルルッティの靴を履けば、ベルルッティ以外の靴は履けない。」と言われる所以なのです。唯一無二の芸術品と称されるベルルッティの紳士靴は、これからも世界中の人々を魅了し続けます。